クレーンの災害事例
CR01061
事  例

クレーン作業の合図者が墜落

[原因と対策]
業  種 土木工事業 機  種 ホイールクレーン
被  災 死亡 1名 現  象 作業床等から墜落
 
あらまし 本災害は,下水道工事においてホイールクレーンで立坑内の土留め材を搬出する作業を行っているとき,玉掛け用ワイヤロープが覆工板の縁に当たって斜めづりの状態となったため,合図者が片手で玉掛け用ワイヤロープを押しながら反対側の手で巻き上げの合図をしたところ,地切りの反動でワイヤロープが揺れ,合図者がバランスを崩して立坑内のコンクリート床面に墜落したものである.
本工事は深さの異なる位置に平行に3本の下水管を敷設するもので,前日までに全工程の約8割が終わっていた.災害発生当日は,道路上の覆工板を開けてホイールクレーン(つり上げ荷重25トン)により立坑の土留め材に使用した長さ9メートルのH鋼2本の搬出と,新たに使用する長さ6メートルのH鋼7本の搬入を行う予定であった.
午後7時半頃,関係作業者4人が集まってミーティングを開き,作業内容の確認,服装のチェック及び危険予知活動を行った.午後8時頃から作業を開始し,開ける予定の覆工板の周りに手摺りを設置した.午後8時半頃,ホイールクレーンを用いて6枚の覆工板を開ける予定で作業を開始したが,5枚目の覆工板を開けようとしたところ,その下に梁があってH鋼の搬出が出来ないことが分かったため,4枚目の覆工板を開けたままの状態で搬出作業を行うこととなった.
午後9時頃から,土留めに用いたH鋼を適当な長さの3本にガス溶断し,先ず2本を搬出した後,残りの1メートルのH鋼はシャックルで1点吊りにして玉掛けをしたが,このH鋼の位置は開けることが出来なかった覆工板の下側になっていたため,玉掛けしたワイヤロープが覆工板の縁に当たって,斜め吊りの状態となった.
そこで,被災者が合図をするため手摺の内側に立ち入って,玉掛け用ワイヤロープを片手で押しながら,反対側の手でクレーンの運転手に巻き上げ合図をしたところ,荷が地切りした瞬間に玉掛け用ワイヤロープが振れ,被災者はバランスを崩して立坑内の13メートル下のコンクリート上に墜落した.
 
 
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