クレーンの災害事例
CR08101
事  例

移動式クレーンのつり荷誘導を終えた作業者が移動中,切梁から墜落する

[原因と対策]
業  種 建設業 機  種 ホイールクレーン
被  災 死亡 1名 現  象 その他の墜落
 
あらまし  本災害は,ビル新築工事現場において,荷をつり下ろす作業中,土留め支保工の切梁上でつり荷の誘導を担当していた被災者が,つり荷が切梁に接触しないように誘導を行った後,切梁から安全通路に乗り移ろうと単管手すりを潜り抜けようとした際に,バランスを崩して墜落したものである。
  災害発生当日,被災者らは,午前6時55分から,元請職員より移動式クレーン作業計画指示書に基づいた作業方法の説明を聞いた後,事前準備のために,つり上げ荷重35t の移動式クレーンを使用し,乗入構台に置いてあった鉄筋受け金具を,地下の耐圧版上につり下ろす作業を行った。この時,被災者は耐圧版で荷の玉外し作業を担当した。
  8時から約15分間,元請の管理指導のもと,朝礼と各作業班ごとの危険予知活動を行った後,被災者は,他社の職長と共に地中梁配筋上のメッシュロード敷設作業に従事した。
  午後からは内部足場の地組作業にとりかかり,午後2時頃より被災者,クレーン運転士,他の作業員2名の計4名で,つり上げ荷重35t の移動式クレーンを使用し,受入構台に積んであった足場材を,土留め支保工の切梁の間を通しながら,地下耐圧版上に下ろす作業に取り掛かった。当該作業を2回終了した後,次に複数の単管からなるつり荷(4m 単管15本,その他のより短い単管63本,合計質量約0.65t)を下ろすことになった。つり荷が長いことから,つり荷が土留め支保工に接触するのを防ぐためには,つり荷が高い位置にある時点で誘導することが必要であったが,地下の耐圧版上で誘導するには現場で使用していた介錯ロープの長さが足りなかったため,誘導作業の担当である被災者が地下耐圧版から高さ約8m 上にある切梁に上がり直接つり荷の誘導を行うこととなった。被災者は,地下耐圧版上から安全通路を通って切梁上へ移動し,安全通路の端まで来た時点で,切梁に沿って取り付けられた親綱に安全帯のフックをかけ,手すりを潜って切梁上に移動した。その後,被災者は,つり荷が切梁に接触しないようつり荷の端部を調整しながら誘導作業を行った。
  その誘導作業が終わったため,被災者は,再度地下耐圧版上に戻るため,親綱から安全帯を外し,安全帯のベルト部分にフックを納めた後,通路端部の手すりを頭から潜ろうとしたところ,着用していたヘルメットを手すりに強く打ちつけ,そのためバランスを崩し,切梁上から約8m 下の地下耐圧版上に墜落した。
 
 
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