クレーンの災害事例
CR12051
事  例

煙突の耐震補修工事においてゴンドラ足場から墜落し死亡

[原因と対策]
業  種 その他の建築事業 機  種 ゴンドラ
被  災 死亡 1名 現  象 作業床等から墜落
 
あらまし  本災害はコークス炉煙突の耐震補修工事において,地上115m〜123m部分の躯体補修作業の準備のためのマーキング作業中に,作業員が円形ゴンドラの足場と煙突壁面との間から墜落したものである。
 躯体補修作業とは,コンクリートの浮き上がっている部分に一定間隔にドリル穴を開け,エポキシ樹脂を注入し補強ピンを打つこと等であり,マーキング作業とはドリル穴の位置にスプレーで印を付ける作業であり,本来2人1組で行う作業であった。
 災害発生直前には,作業を行う足場となる円形ゴンドラ(6基の電動式デッキ型ゴンドラの作業床を伸縮式の通路で繋ぎ合わせ,煙突の外周にあわせた円形状のもの,通路の伸縮により当該ゴンドラの内径を5m〜9mに調整できる)を地上119.5mの高さに停止させ,被災者は1人で右回りに,他の作業員2名が左回りにマーキング作業を行い,その他5名の作業員は作業床の清掃を行っていた。
 被災者の作業している隣の作業床上で片づけをしていた作業員が,後方で足場板が跳ね上がったような音を聞いたので振り返ったところ,被災者の乗っていた作業床との間に張られていた煙突側の落下物防止用養生シートが下に垂れ下がり,作業床間に架け渡されていた養生シートを支える足場板と煙突との間に空間ができていた。煙突壁面と養生シート支え用足場板との間隔は69cmであった。また,墜落後の被災者の腰には安全帯が巻かれた状態であった。
 墜落箇所周囲の手すりについて破損等の異常は認められず,親綱及び被災者の着用していた安全帯(胴ベルト型・ランヤード1本巻取り式)についても異常は認められなかった。
 なお,作業床及び通路の周囲には全て高さ90cmの位置に手すりが設けられており,手すりの下部には金網とコンクリート片等の飛来落下防止用にビニールシートが張られていた。また,手すりの上方約1mの高さには水平に張られた親綱が設けられており,この親綱は各作業床2箇所のフレームに架け渡されているため,この部分を作業員が移動する際や作業員同士が位置を変える際には,一旦安全帯を親綱から外して架け替える必要があった。
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