クレーンの災害事例
CR88111
事  例

玉掛中の荷が崩壊して落下

[原因と対策]
業  種 その他の製造業 機  種 トラッククレーン
被  災 負傷 3名 現  象 つり荷の落下
 
あらまし 本事業場は,看板の製造,据え付けを行うものであるが,災害は請け負った広告塔の修復工事において発生した.
広告塔は,高さ約10mのH鋼のポールに,山形鋼で組み立てられた高さ3.5m,幅2.2m,奥行き0.55mの構造物(以下「骨組み」という.)をボルトで接合し,その表面に看板を貼り付けたものである.
当日は,この骨組みの撤去作業を次の手順で行うこととしていた.
  1. 骨組みを玉掛けしてトラッククレーンで支える.
  2. ポールと骨組みを接含しているボルトを外す.
  3. 骨組みを巻き上げてポールから抜き,横に移動して地上に降ろす.
現場でこの手順を打合せた後,トラッククレーンを広告塔の近くに設置するとともに,作業者AとBの2名は梯子を使って広告塔の頂部に上がり,骨組みのポールを挟んだ両側に1本ずつワイヤロープを掛けて玉掛けし,トラッククレーンのフックを巻き上げてワイヤロープを緊張させた.
その後,AとBはボルトを外そうとしたが,固着していて外すことができなかったため,ポールに接合されているすべての骨組みの梁をポールの両側でガス溶断した.Bが地上に下りた後,Aがポールの上に立ち,トラッククレーンの運転者に巻上げの合図を送った. 骨組みは,約1m上がったところで何かに引っ掛かり,それ以上巻き上げることができなくなったため,一旦巻き下げをして元の位置に戻そうとしたが,ワイヤロープが緩んでも下がらなかった.
そのままでは危険なので,工具を使って骨組みを動かし引っ掛かりを外そうとしたが,骨組みが重すぎてまったく動かなかった.そこで,玉掛用ワイヤロープを太めのものに変え,より強い力で引き上げようとした.Aは掛けかえ用のワイヤロープを地上から取り寄せて片側のワイヤロープを掛け変え,さらに,もう一方のワイヤロープを掛け変えるために外したところ,急に看板が骨組みとともに縦に二つに割れ,ワイヤロープを外していた側の骨組みが地上に落下した.Aは落下した骨組みとともに地上の墜落し,さらに,ポールに立て掛けた梯子に登って作業を見ていた作業者C,Dも,この骨組みに激突されて転落した.
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