安全教育
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クレーン等の設計技術者に対する安全教育について
昭55.8.11 基発第424号

 安全衛生教育の推進については、「安全衛生教育推進要綱」(昭和49年4月3日付け基発第176号)及 びこれに関連する通達により充実を期しているところであるが、今般、クレーン等の設計技術者に対する 安全教育のカリキュラムを別紙のとおり定めたので、クレーン関係者に周知するとともに、下記に留意の上、効果的な推進を図られたい。

 クレーン等の設計技術者に対する安全教育は、最近におけるクレーン等の災害をみると、設計段階に おける安全上の配慮が不足しているために構造部分の座屈及び破損、運転の誤操作等を誘発している例 が少なくないことにかんがみ、安全設計を行うに必要な知識を付与することをねらいとして行うもので あること。

 対象者は、クレーン等を製造する事業場における主任設計者又はこれに準ずる者とすること。

 本省においては、本講習の特殊性にかんがみ社団法人日本クレーン協会と連携をとり、同協会に実施 させる予定であること。

別紙  クレーン等の設計技術者に対する安全教育カリキュラム

科 目

範 囲

時 間

1.災害発生の現状と問題点

(1) クレーン等による災害発生の現状

1.0

(2) 災害防止上の問題点

2.災害防止についての設計技術者の役割

(1) 設計段階における安全性の配慮

1.0

(2) 製品の安全責任

3.安全設計

(1) 人間工学的見地からのクレーン設計

8.0

(2) 安全性確保のための設計
  イ 安全係数
  ロ フェール・セーフ
  ハ 本質安全化
  ニ その他

(3) 保全性と信頼性

(4) 設計審査(デザイン・レビュー)
  イ 審査の方法
  ハ FTA等

(5) つり荷の動特性とクレーンの安全性

(6) 大型化と設計上の問題点

4.構造部分の破損

(1) 破壊の諸形式

6.5

(2) 破壊解析(フラクトブラフイ)

(3) 座 屈

(4) 溶接部の破損

5.附属装置等の安全

(1) 安全装置(モーメントリミッタ等)の特性

2.5

(2) ワイヤーロープの特性

6.検査結果と問題点

検査結果からみたクレーン等の問題点

1.0

7.関係法令

労働安全衛生関係法令(労働安全衛生法、クレーン等安全規則、クレーン等構造規格

1.0

(掲載:『クレーン』第18巻9号1980年)
 
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