8月以降における熱中症予防対策の徹底について |
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熱中症の予防対策については,厚生労働省の通達に基づき,既に本誌7月号において,各事業場の積極的なお取組をお願いしたところですが,今般,本年における熱中症の発生状況が昨年を上回っている状況を踏まえ,基安労発0805第1号「8月以降における熱中症予防対策の徹底について」をもって厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課長から,別添のとおり当協会会員事業場への周知要請があったところです。会員各事業場におかれましても熱中症 の発生状況を踏まえ,より一層予防対策の徹底を図られるようお知らせします。
なお,別添中の「基本対策」及び「重点通達」については,厚生労働省の次のアドレスでご確認ください。また,「平成27年の熱中症による死傷災害発生状況(別紙2)」については本誌7月号に掲載されています。 |
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基本対策
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe.cgi?MODE=tsuchi&DMODE=CONTENTS&SMODE=NORMAL&KEYWORD=&EFSNO=9571 |
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重点通達
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11303000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu-Roudoueiseika/0000125409.pdf |
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基安労発0805第1号 |
平成28年8月5日 |
一般社団法人日本クレーン協会会長殿 |
厚生労働省労働基準局
安全衛生部労働衛生課長 |
8月以降における熱中症予防対策の徹底について |
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安全衛生行政の推進につきまして,日頃から格別の御配慮をいただき,厚く御礼申し上げます。
さて,職場での熱中症予防対策については,平成21年6月19日付け基発第0619001号「職場における熱中症の予防について」(以下「基本対策」という。)により示しており,特に平成28年の職場における熱中症予防対策については,平成28年2月29日付け基安発0229第1号「平成28年の職場における熱中症予防対策の重点的な実施について」(以下「重点通達」という。)において留意すべき事項を示しているところです。
今般,7月末までに報告があった熱中症の件数をとりまとめた(別紙1)ところ,昨年の同時期の状況より報告件数が多くなっていました。熱中症の発症のピークが,一般的に7月から8月であることを踏まえ,8月以降においても,職場における熱中症予防対策の更なる徹底が必要です。
一方,労働者の熱順化(熱に慣れ当該環境に適応すること)については,熱へのばく露が中断すると4日後には順化の顕著な喪失が始まります。このため,夏季休暇後など,一定期間暑熱環境における作業から離れ,その後再び当該作業を行う場合等においては,労働者は熱に順化していない状態に再び戻っていることが想定されることに特段の留意が必要です。
つきましては,貴職におかれましては,8月以降の職場における熱中症予防対策の徹底に向け,関係事業場において,平成27年の熱中症による死傷災害発生状況(別紙2)や,上記の労働者の熱順化の状況を踏まえた対策の実施に留意する等により,基本対策及び重点通達に基づく職場での熱中症予防対策に一層の取組を進めていただけるよう,関係事業場への周知について特段の御理解と御協力をお願い申し上げます。 |
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別紙1 |
熱中症による月別の労働者死傷病報告数
(平成27,28年) (人) |
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5月
以前 |
6月 |
7月 |
7月末まで
の累積数 |
8月 |
9月 |
10月
以降 |
平成28年
※同年7月末時点
の速報値 |
9 |
17 |
37 |
63 |
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平成27年
※同年7月末時点
の速報値 |
16 |
6 |
34 |
56 |
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平成27年
※確定値 |
16 |
20 |
223 |
259 |
214 |
7 |
1 |
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○ |
平成28年においても同様に報告数が確定すると仮定すると,7月末までの累積確定数は300人近くに上ると推定される。 |
○ |
成27年8月において,200人超の被災者が発生したことから,本年8月以降も職場における熱中症予防対策の更なる徹底が必要である。 |
※ |
「5月以前」は1月から5月まで,「10月以降」は10月から12月までの合計。 |
※ |
いずれも体業4日以上の労働災害に係る労働者死傷病報告。 |
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