移動式クレーンの事業場内検査時における安全管理の徹底について |
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標記につきましては、別紙のとおり、平成29年4月19日と本年6月7日に移動式クレーンの変更検査時の荷重試験中に転倒災害が発生したほか、本年7月26日に移動式クレーンの製造検査の準備中にジブの折損による災害が発生したところです。 |
いずれも災害調査中ですが、転倒災害については、定格荷重の1.25倍の荷を吊っている際に事故が発生しており、ジブの折損事故については、製造検査の準備中でした。このため、製造事業場における過荷重の荷を用いた検査時における労働者の安全確保の観点から、下記事項の徹底について、移動式クレーンの製造を行っている会員事業場に周知をお願いします。 |
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記 |
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1 |
移動式クレーンの性能検査を行う場所及びその周辺について、当該クレーンが転倒した場合に到達するおそれのある範囲における他の作業を停止させて労働者を立ち退かせる等、転倒の危険があることを踏まえた措置を講ずること。 |
2 |
強風による移動式クレーンの転倒の危険が予測されるときは、検査の中止、延期等を行うこと。 |
3 |
荷重試験及び安定度試験を行う際に、特に次の点を確実に実施すること。 |
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(1) |
トラス構造ジブ及びジブ保持機構について、亀裂、損傷、変形及び腐食の有無、ボルト等の脱落、緩み、緩み止めの状態について確認すること。 |
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(2) |
水平堅土上で検査を行うものとし、機体の水平度を確認するとともに、コンクリート等舗装面以外の場所で検査をする場合には、厚板鉄板を敷くなど不同沈下対策を講ずること。 |
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(3) |
荷重試験においてジブを旋回するときは、地切りによるものとし、旋回によるモーメントを最小限にするため低速で行うとともに、旋回を停止する際に、可能な限り、荷揺れを起こさないようにすること。 |
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(4) |
安定度試験において荷を吊るときは、低速度での地切りによること。 |
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別紙 |
1 |
移動式クレーンの変更検査時の転倒災害 |
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(1) |
平成29年4月19日、つり上げ荷重90tのジブが伸縮しない移動式クレーンの変更検査において、転倒したもの(死傷者なし)。 |
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定格荷重の1.25倍の荷をつり、荷重試験を行っていたところ、左側面から右旋回をしていたときに、移動式クレーンごと転倒した。 |
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(2) |
平成30年6月7日、つり上げ荷重50tの移動式クレーンの変更検査において、転倒したもの(死傷者なし)。 |
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定格荷重の1.25倍の荷をつり、荷重試験を行っていたところ、後方から右旋回をしていたときに、移動式クレーンごと転倒した。 |
2 |
移動式クレーンの製造検査の準備中の折損災害平成30年7月26日、つり上げ荷重1,250tのジブが伸縮しない移動式クレーンの製造検査に備え、試運転を行っているときに、ジブが折損したもの(死亡2人、負傷2人(速報))。 |
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60tの荷重により荷重試験と安定度試験を終え、異常がないことを確認した後、120tの荷重をつり上げ、前方に向けて左旋回を開始したところ、ジブが左側に折損した。 |
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(注)別紙の2については速報ベースの内容です。 |