クレーンの災害事例
CR03102
事  例

クレーンでつり上げ作業者が下敷きになる

[あらまし]
業  種 金属製品製造業 機  種 天井クレーン
被  災 死亡 1名 現  象 つり荷の落下
原  因
  1. 2本2点目通しにより玉掛けしたが,玉掛けしたワイヤロープの間隔が27cmであって1点つりに近く,また,玉掛け位置が重心になく,質量の小さい側の鉄骨柱の2階部分に当たる箇所に玉掛けしたため荷が振れやすかったこと.
  2. 荷が他の鉄骨柱に引っ掛かったにもかかわらず,インチング操作を行って荷を揺すって外そうとしたため,仮付け溶接部に過大な力がかかったこと.
  3. 荷の落下や荷との接触する危険のある領域に立ち入ったこと.
  4. 法定の資格を有しない者が,クレーンの運転や玉掛けを行ったこと.
対  策
  1. 玉掛けは荷の重心を考慮して,荷振れが起こらない位置に行うこと.また,仮付け溶接した部材をっり上げるときは,容易に外れない程度に溶接を行うとともに溶接部に過大な応力が働かず,かつ,万一,溶接が外れても荷が落下しない玉掛方法とすること.
  2. つり上げ時に荷が他の物体に引っ掛かったり接触したときには,つり荷を一旦下ろして障害物を取り除いてからつり上げること.
  3. つり荷の落下や激突する危険性のある範囲には,立ち入らないこと.
  4. クレーン作業は,有資格者に行わせること.
    また,構内下請け労働者については,資格の有無を確認して配置すること.
cr03102.jpg
 
 
[ホーム]