クレーンの災害事例
CR05092
事 例
天井クレーンを用いて抜油・洗浄装置を解体作業中,門形台車フレームが倒れそれに飛ばされたクレーンのつり荷が作業者の頭部に激突する
業 種
製鋼圧延業
機 種
天井クレーン
被 災
死亡 1名
現 象
つり荷、つり具が激突
原 因
門形台車フレームの転倒防止措置が不適切であったことフレーム横桟へのワイヤロープの取付けが滑りの生じやすい巻き付け方で(横桟を軸にワイヤロープがすべり空転した形となった),十分な固定機能が得られなかった.
装置の解体作業における作業手順が明確でなかったこと.そのため,結果として不適当な転倒防止対策を採用することとなった.
災害発生の危険性について予測できていなかったこと.
対 策
門形台車フレームの転倒を防止するためには、その形状,質量,重心等を考慮の上,複数のワイヤロープを用いる.本体並びに床面と連結する箇所は,滑りやずれが起こらないよう個別に結合すること.またレバーブロックは全ての方向に入れるなどによりフレームの安定を確保すること.
組立・解体作業においては,単位作業ごとの危険性への対応のポイントを示した作業手順書を作成し,関係労働者に周知・徹底させること.
労働者に対し,組立・解体作業に係わる危険性について的確に予知できるよう教育し,いっそうの安全意識の向上に努めること.