クレーンの災害事例
CR07041
事  例

鋼板の側面を揃えるため,移動式クレーンでつってまくら木にぶつけた際,まくら木が飛ばされ被災者に激突する

[原因と対策]
業  種 港湾荷役業 機  種 ホイールクレーン
被  災 死亡 1名 現  象 つり荷、つり具が激突
 
あらまし  まくら木の1本が支えていた被災者の顔面に当たり,その反動で被災者は後方に山積みされていた鋼板の山の間に転倒して被災したものである.
  災害発生当日,被災者を含む5名は,ホイールクレーン(つり上げ荷重40.0t)を用いて資材ヤードで造船所に配送する49枚の鋼板を台船に積み込むための仕分け,仮置き作業を開始した.鋼板41枚については,差金を打ち込んだ鋼板の間にバールを差し込んで側面を揃えて仕分けし,仮置きした.
 残り8 枚の鋼板(幅2100×6096mm,質量4800 kg)については,これまでの経験からハッカーを用いて4点つりで1度につり,クレーンで傍らにある鋼板の山にぶち当てる方法で揃えることにした.被災者の合図でクレーンを旋回させてつり荷の鋼板の側面をまくら木に当てたところ,その反動でまくら木の1本が支持していた被災者の顔面に激突しててまい,被災者は後方に2m ほど飛ばされ,鋼板の山の間に転落したものである.また,被災者は保護帽を着用していたものの,飛来・落下用であり,転落時に保護帽が割れてしまい頭部を強打したものである.
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