移動式クレーンで位置調整のためつり上げようとしたL 型擁壁が倒れて作業者がその下敷きになる

1. L 形擁壁を転倒しやすい１点つりで玉掛けしたこと。
2. 無資格者が玉掛け作業を行ったこと。
3. 作業者への退避指示の方法が不適切であり，L形擁壁の転倒による危険の及ぶ範囲（以下「危険範囲」という。）に作業者を立ち入らせたこと。
4. 危険範囲からの作業者の退避状態を確認しないままに巻上げの合図を行ったこと。
5. 雇入れ時教育および新規入場者教育を未実施の被災者を，元請への連絡なしに現場に入場させ，作業させたこと。

1. 修正作業であっても，安定性のある３点つりで玉掛けすること。
2. 就業制限業務は有資格者に作業させること。
3. 転倒による危険が及ぶ範囲は原則立ち入り禁止としその場所を具体的に示すこと。
4. 退避の合図は，クレーン作業に関連する危険範囲の安全を確認してから，予め統一した方法で行うこと。
5. 労働者を雇入れた場合は雇入れ教育を行い，また，新規に現場に入場させるときは新規入場者教育を行うなど労働者に対して安全教育を実施すること。