クレーンの災害事例
CR09122
事 例
玉外し後にクレーンフックを巻上げた際に,つりクランプが引っ掛かって風防壁が倒れ作業者が下敷きになる
業 種
造船業
機 種
ジブクレーン
被 災
死亡1名
現 象
つり具、つり荷と床の物体による挟圧
原 因
つりクランプが風防壁より外側に垂れた状態であったが,それを同壁の内側に移動させ,また,結束することもせず,つりクランプの状態を十分確認することなく,そのまま,クレーン運転手に巻上げの合図を送ったこと。
風防壁がつりクランプの突起物に引っ掛かり倒壊する恐れがあるにも拘わらず,その危険域内で溶接作業を行っていたこと。
対 策
つりクランプがつり荷や周辺の既設物に引っ掛かることが懸念される場合,つりクランプ以外の安全な代替の玉掛け方法を検討すること。
つりクランプを使用する場合,
1)
玉外ししたつりクランプをロープ等で結束する,あるいは補助ロープで誘導するなどの方法で,つりクランプがつり荷や周辺の既設物に引っ掛かることがないよう固定させること。
2)
玉外しの際にはつり荷の周囲に労働者を立ち入らせないこと。
3)
上記1)及び2)の措置後に合図者がクレーン運転手に合図を送ること。この場合,手による合図だけでなく,無線等の使用によるより確実な合図方法も検討すること。