クレーンの災害事例
CR12122
事  例

エレベーターの最終調整作業中に搬器が落下し,作業中の被災者が下敷きになる

[あらまし]
業  種 建設事業 機  種 エレベーター
被  災 死亡2名 現  象 搬器の落下
原  因
  1. 近接センサー取付け孔のネジ寸法が規定値より大き過ぎたこと(そのためにシールが不十分で作動液が漏れた)。
  2. 作動液の漏れを確認するために,近接センサーを取外したこと(そのために作動液が噴出し,搬器が落下しその下敷きとなった)。
  3. 近接センサーの取外しはピット内作業にもかかわらず,使用することとされている搬器の落下防止のためのストッパーを使用していなかったこと。
  4. 油圧エレベーターの据付等の指針ではあるが,15分以内のピット内作業の場合,支持台(ストッパー)を使用しなくても良いものと誤解される記載がなされていたこと。
対  策
  1. 水圧シリンダーの近接センサー取付け部について,正規のものが取付けられるよう,出荷時等における点検・検査を徹底すること。
  2. ピット内作業及び搬器下の作業においては,搬器の落下防止措置を講じること。
  3. 据付等の指針や作業マニュアル等のピット内作業や,搬器下の作業に係る箇所については,短時間作業の場合を含め搬器の落下防止措置を十分に取らなければ当該作業が出来ないよう見直すこと。
  4. 水圧式エレベーターのような珍しいタイプのエレベーター据付工事を行う場合には,作業者に対する安全衛生教育を十分に行うこと。
 
 
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