クレーンの災害事例
CR13051
事 例
天井クレーンのフックに掛けていたつり具がボール盤に引っ掛かり,ボール盤が倒れ被災者に激突
業 種
金属製品製造業
機 種
天井クレーン
被 災
死亡1名 負傷1名
現 象
床上の物体の転倒による狭圧
あらまし
本災害は,金属製品加工工場にて縦型ボール盤の電気配線作業中に,空荷で移動してきた天井クレーンのフックに掛けていたつり具のハッカーがボール盤に引っ掛かり,ボール盤が倒れ,被災者Aに激突したものである。また付近にいた被災者Bも負傷した。
災害発生時,被災者Aは,縦型ボール盤(高さ約2m,質量約200kg;以下ボール盤と称す)の電源コードが短かったので,このコードを交換するため,ボール盤横の床に座り込み,コード先端のプラグ取り付け作業を行っていた。
一方,Cは,ホイスト式天井クレーン(つり上げ荷重2.83t,床上操作方式)を空荷状態で移動させていたところ,つり具のハッカー付き玉掛けワイヤロープ(4本組み,長さ2.2m)がボール盤上部のコードに引っ掛かり,ボール盤が被災者Aに覆いかぶさるように倒れ,被災者Aを強打した。また被災者Aの補助作業をしていた被災者Bは,ボール盤が倒れ込むと同時に異常に気づき,とっさに身をかわしたが打撲を負った。