クレーンの災害事例
CR82011
事  例

移動式クレーンが高圧線に接触

[原因と対策]
業  種 建設業 機  種 トラッククレーン
被  災 死亡 1名 現  象 感電
 
あらまし 本災害は建家増築における柱建て方作業中に起こった.
当日,移動式クレーン(油圧式トラッククレーン,つり上げ荷重4.9t)を使用し,鉄骨柱(150mm×150mm,長さ4.6m,重量190kg)を建てることにし,運転士A,玉掛け作業者B及び同僚Cの3人が作業に従事した.
先ず,鉄骨柱を玉掛けしてつり上げ建家の基礎部分の方向に移動し,Bは目的位置の約1m手前で一旦停止させ,ジブの先端方向を向いて周辺状況を確認したところ,上部に電線があることには気付いたが,架線を切断しないようにとの配慮のみで,高圧線による危険性を知らずに鉄骨柱下部のベースプレートを両手で保持しながら,同僚CをとおしてクレーンオペレータAにジブを倒すよう指示した.
アンカーボルトにもう少しで収まるというところで,同僚Cが笛を吹いたので,運転士はジブの移動を停止したが.荷の惰力で巻上げワイヤロープが2回にわたり真上の高圧線(6,600V)に触れ,ベースプレートを保持していた被災者Bが電撃死亡したものである.
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