クレーンの災害事例
CR82032
事  例

移動式クレーンのジブ解体中にジブ落下

[あらまし]
業  種 建設業 機  種 クローラクレーン
被  災 死亡 1名 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
原  因 災害の発生原因としては作業手順どおりの作業が行われなかったということであり,次のようなことが挙げられる.
  1. ジブを倒すとき,ジブの受け台(ウマ)を適当な間隔に設けなかったこと.
  2. 作業者がジブの下側に立入ったこと.
  3. ブライドルを外し下ジブのブラケットに移し,固定することを怠ったこと.
対  策
  1. 作業手順については必ず確実に順守するよう徹底すること.
  2. クレーンの組立・解体作業は,技能を選考したものの中から作業指揮者を1名選任し,その指揮のもとに行うこと.
  3. 作業指揮者は,作業手順について作業者に十分理解させること.
以上が,本災害のあらましであるが,同種災害で人身事故の伴う災害は毎年10件近くを占めており,ユーザー及びメーカーとも,極めて神経をつかっているところである.
幸いにして人身事故に結びつかなかった災害は相当数に達していることが見込まれるが,現在のところ数値的には表われていない.
何故このように多数発生しているかを考えてみると,同じ機械式のクレーンでも機種が多く,また,操作方法および作業手順も異っており,さらに現場の立地条件等によっても安全管理の方法が異っているものと推察される.
これらの災害の直接原因は,ピンの抜き方を誤っていることが大半なので,当該機種の取扱説明書に示された注意事項を遵守することが大切である.
 
 
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