クレーンの災害事例
CR82101
事  例

共づり中のトラッククレーンが転倒

[原因と対策]
業  種 道路貨物運送業 機  種 トラッククレーン
被  災 死亡 1名 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
 
あらまし 橋梁工事で橋けた(PCけた,長さ約21m,重さ約16t)をトレーラーに積んで,工場から工事現場まで運搬してきたが,この橋けたをトレーラーから卸すため,つり上げ荷重35tの機械式トラッククレーンと,つり上げ荷重20tの油圧式トラッククレーンの2台で共づりし,工事用道路に一旦仮置きすることとなった.
2台のトラッククレーンをそれぞれの後部が向い合わせになるように据え付け,その間に橋けたを積んだトレーラーを位置させた.そこで橋けたの2箇所に2本のワイヤロープで別々に玉掛けし,それぞれ2台のトラッククレーンのフックを掛けた.
はじめに35tのトラッククレーンで荷台から約30cmつり上げ,続いて約1.5m進行方向左側に旋回して停止し,次に,20tのトラッククレーンで,同じように荷台から約30cmつり上げて,進行方向右側に旋回しようとした瞬間,20tのトラッククレーンが,左側にゆっくり傾き転倒しはじめた.
運転士は運転室から飛び出そうとしたが間に合わず,運転室と地面の間にはさまれ,事故の翌日死亡した.
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