クレーンの災害事例
CR84101
事  例

クレーンの押ボタン操作を誤りつり荷に挟まれ

[原因と対策]
業  種 倉庫業 機  種 天井クレーン
被  災 死亡 1名 現  象 つり具、つり荷と床の物体による挟圧
 
あらまし 災害発生当日,被災者Aは倉庫の作業所長として作業班長Bと2人で勤務し,同日荷を引き取りにくるトラックの到着を待っていた.ところが予定の時刻を過ぎてもトラックが来ないため,Bは退社時刻が迫っているので,到着しだい直ぐ荷を積み込むことができるるようにフォークリフトを使用して,荷の移動を行っていた.
そのとき,作業予定にない他の運輸会社のトラックが事前連絡もなしに鋼板を引き取りにきたが,Bが他の荷の移動作業を続けていたため,Aはやむをえず一人でトラックへの鋼板積み込み作業を始めた.
Aは天井クレーン(床上操作式,つり上げ荷重5.02t)により,鋼板12枚(1枚当たり縦6m,横1.6m,厚さ6mm,重量450kg)を積み込もうとしたが,クレーンの定格荷重を超えるため鋼板を5枚にして玉掛し,荷積み場所の隣にはい積みされている鋼板を背にして,押ボタンを操作して荷の下端が地上約80cmになるまでつり上げ,一旦,倉庫の出入口の広場に移動させようとして押ボタンを操作したところ,つり荷が自分の方に動いてきて,背後の鋼板のはいとの間に頭部をはさまれ死亡した.
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