クレーンの災害事例
CR85072
事  例

ジブが折れ曲がり,荷の下敷き.

[あらまし]
業  種 造船業 機  種 ジブクレーン
被  災 死亡 1名 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
原  因
  1. 事故が起きたときのジブ傾斜角度は64度(作業半径14.7m)で定格荷重は7tであり,つり荷の重量約1.4tは定格荷重の範囲内にあったが,ジブに曲がりが生じており剛性が保持されていないクレーンを使用したこと.
  2. 左舷側の工事中ジブをアウトマストに当てたとき,ジブの規定の傾斜角を越えていたにもかかわらず,リミットスイッチが機能しなかったこと.
  3. クレーンを運転した作業者Dは無資格者であったこと.
  4. つり荷の下方に入って,合図等の作業を行っていたこと.
  5. クレーンの安全管理,作業者の配置等が安易に行われており,クレーン取扱い安全管理体制が確立されていなかったこと.
対  策
  1. 無資格者の運転を排除すること.
  2. クレーンに異常が生じた場合.直ちに作業を中止して,必要な補修等を行うこと.
  3. 作業開始前にクレーンを点検し,安全装置等クレーンの機能を確保すること.
  4. クレーン運転士,合図者等に対し,クレーン作業に係る基本的事項について,くり返し安全教育を実施し,安易な作業を行わないよう周知徹底すること.
  5. クレーン作業において,安全なつり荷の移動経路,作業者の安全な場所の配置,適切な合図の方法や合図場所等について,作業開始前に関係作業者間で十分な打合せを行わせること.
 
 
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