クレーンの災害事例
CR85081
事  例

テルハでつった作業床のチェーンが切断し墜落

[原因と対策]
業  種 塗装工事業 機  種 テルハ
被  災 死亡 1名 現  象 つり荷の落下
 
あらまし A事業場の屋上に設置してあるクレーン(テルハ,つり上げ荷重1t)の走行レール(I形鋼)等の塗装工事をB事業場が請負った.
走行レールは,長さ15mで屋上から4mの高さの位置に取付けられ,荷を地上に卸すためレール先端部は2.5m突き出ていた.塗装の前作業としてこの突き出た部分のレールの錆落しのため,丸太,角材,ベニヤ板で作った四角い作業床(大きさ270cm×335cm),の四隅にフック付きチェーンを取付けこれをクレーンのフックにつり下げ,2人の作業者が乗り込んでグラインダーによりレールの錆落しを行った.
ところが約一時間経過したころ,4本のチェ‐ンのうちの1本が突然切断して,作業床が傾き乗っていた作業者2人が地上(9.8m下)へ墜落し,1人が全身打撲により死亡した.
作業床の重量はチェーンや道具類の重量を含めて約150kg,作業者2人の体重が併せて118kgであり,フック付きチェーンは建設工事のつり足場用に使用していたものを持込んだものであった.チェーンのリングの寸法は,5cm×2cm,径6mmであった.また,作業床を固定するため,丸太3本を使用してレール取付け部の支柱や屋上に番線で緊結し,この作業床には脚立を使用して作業者が乗込んでいものである.
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