クレーンの災害事例
CR85101
事  例

フローチングクレーンのジブ起伏用ワイヤロープが切断

[原因と対策]
業  種 建設業(河川護岸工事) 機  種 浮きクレーン
被  災 人的被害なし(物損のみ) 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
 
あらまし 事故のあったクレーンは,当初クローラークレーン(つり上げ荷重40t)として使用されていたが,その後台船上に固定してフローチングクレーンに変更し,水上におけるクレーン作業やクラムシェル作業に使用していた.
事故当日の作業は,河川護岸改修工事で使用した型枠を撤去するものであり,作業開始に先立ち仕業前点検を接岸して行おうとしたが,台船が接岸できずに岸から離れすぎていたため,点検しやすい位置にセットしようとしてジブを起こしはじめたところ,突然ジブが倒れて先端部が地上に撃突し,先端部から約5.5mの位置で折れ曲がったものである.
地上部の作業は工事用道路に接近して行われるため,合図・誘導者を配置していたが,ジブから離れた位置で作業していたので難をまぬがれた.
ジブは5段継ぎジブ,全長24mであり,倒れる前のジブの傾斜角は約15度であった.
また,ジブ起伏用ワイヤロープは,ロープ径14mm,構成が6×Fi(29)で所定のものであり,最近交換したばかりであった.
また,点検作業は無負荷の状態で行い,フック重量は0.4tであった.
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