クレーンの災害事例
CR86012
事 例
天井クレーンでつり荷を運搬中に玉掛けクランプが外れつり荷の下敷き
業 種
機械製造業
機 種
天井クレーン
被 災
死亡 1名
現 象
つり荷の落下
原 因
事故が発生した原因として次のことが考えられ
クランプをかけたプレスフレームの鉄板の突出部分は3.8cmで,クランプの差込口の長さが8.5cmであることからチャッキングが十分でなかったこと.
被災者は玉掛け技能講習の修了もなく,・クレーンの運転操作の特別教育も受講していなかったこと.
つり荷に対し接近しすぎて作業をしていたため,つり荷が落下したときに退避できなかったこと.
対 策
同種事故の再発を防止すため次の対策が考えられる.
クレーン運転と玉掛け業務を兼ねて行うときは,クレーン運転にかかる特別教育を受講し,併せて玉掛け技能講習を修了した者に就かせること.
クランプで荷をつるとき,つり荷が不安定な状態となるおそれがある場合には,ワイヤロープ等を用いて確実な玉掛けを行うこと.
運搬径路に障害物がある場合にクランプづりをするときは,確実に作動するロック装置を装備したクランプを使用すること.
つり荷に接近してクレーンの運転操作を行わないこと.そのため,ペンダントスイッチのロープの長さが十分なものを用いること.