クレーンの災害事例
CR86021
事  例

移動式クレーンのジブを下げたところ転倒

[原因と対策]
業  種 クレーンリース業 機  種 トラッククレーン
被  災 人的被害なし 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
 
あらまし 漁業で使用する漁網などを保管しておくA事業場の屋外資材置場において,トラックで運ばれてきた漁網を移動式クレーンにより積み卸しをしていた作業中にクレーンの転倒事故が発生した.
移動式クレーンの運転は,漁網の所有者であるB事業場から受注したC事業場(重機リース業)がオペレータ付きで行っていた.なお,玉掛け及び合図の作業にはA事業場所属の労働者があたった.
移動式クレーン運転士は,資材置場の南側にトラックにより搬入されてきた漁網(重量3t)を移動式クレーン(ジブ長さ23.4m,ジブ傾斜角65度に設定)でつり上げ,西側の所定位置に卸すべく旋回させたが,着地点が作業半径の外側に位置し届かなかったため,ジブの傾斜角を50度に下げたところ,機体が前方(ジブ方向)に転倒した.
この事故で,クレーンの転倒位置及びつり荷の落下位置に作業者がいなかったので,人的被害はなかったが,転倒に伴いジブが高圧線及び電話線に引っかかったため電柱が倒れ,附近に駐車していた乗用車を損傷するなどの物的被害が発生した.
移動式クレーンの概要 1種 類:トラッククレーン
2能 力:つり上げ荷重20t
3製造年月:1973年2月
4安全装置:ブザー式警報装置
5フック :重量0.4t
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