クレーンの災害事例
CR87012
事  例

簡易リフトに荷を積み込み作業中,搬器の取り付け箇所が外れたため,搬器もろとも落下

[あらまし]
業  種 製氷業 機  種 簡易リフト
被  災 死亡 1名 現  象 搬器と共に墜落
原  因
  1. 搬器のシーブブロックと搬器天井を連結しているボルトのナットが緩み,抜け落ちたこと. 搬器の連結箇所,その他の事項に関し,定期自主検査を実施していなかったこと.
  2. 昇降路に関し,荷の積卸口の部分を除き囲い等が設けられていなかった.また,荷の積卸口に戸が設けられていなかったこと. 搬器が,荷の積卸しをする部分を除き,周囲が囲われていなかったこと.
  3. 安全装置としてのドアインターロックスイッチ(すべての荷の積卸口の戸が閉じていない場合に搬器を昇降させることができない装置)およびドアロックが設けられていなかったこと.
  4. 簡易リフトとは荷のみを運搬するもので,搬器の大きさが床面積1m 2 以下または天井の高さが1.2m以下のものをいうことから,本装置は人と荷が共に乗るのでエレベーターとして適用されるべきものてあったにかかわらず,エレベーターとしての手続きや構造規格等を充足していなかったこと.
対  策
  1. 取付けボルト・ナツト等は,緩み止めまたは抜け止めを施すこと.
  2. 年次および月例の定期自主検査を行い,異常箇所については直に補修を行うこと.
  3. 簡易リフトの昇降路は,荷の積卸口に戸を設けるとともににその他の部分は囲い等を設けること.
  4. 簡易リフトの搬器は,荷の積卸口を除き囲いを設けること.
  5. ドアインターロックスイッチ,ドアロック等の安全装置を設けること.
  6. 機械の適用として,荷のみを運搬する場合は搬器の大きさにより,エレベーターまたは簡易リフトとしてそれぞれ構造規格等が適用されることに留意すること.
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