クレーンの災害事例
CR87101
事 例
作業者がクレーンのガーダーとリフターの手すりに挟まれた
業 種
一般機械器具製造業
機 種
天井クレーン
被 災
死亡 1名
現 象
つり荷、つり具が激突
あらまし
事故が発生した事業場は,主として各種圧力容器の受注生産を行っている製造工場である.
災害発生当日,被災者Aはベンデイングローラ一に支持された製造中の圧力容器の鋼鉄製円筒型胴体に近接して設置されたリフター(電動機により昇降及び横行可能な作業架台)の作業床に乗り,当該胴体溶接部分のひずみ取りのためにガスバーナーで熱したあとを,手持型サンダーで磨く外観仕上げの作業に従事していた.
そこへ,天井クレーンの運転者B(クレーン特別教育修了済)がベンデイングローラーの東側に置かれている鋼板等の中から,外注加工に出すステンレス板2枚(l枚約250kg)を玉掛けし,目の高さまで上げた後,ベンデイングローラー及びリフターの脇を通って西側へ運搬するため,つり荷に注意しながら押ボタンスイッチを持って,クレーンを走行させた.
その時,「ドーン」という音がして,クレーンのガーダーとリフターの作業床端部の手すりが激突した.この時,リフターの作業床から加工物の円筒型胴体の最上部付近で半身を乗り出してサンダ一がけを行っていたAが,ガーダーと手すりの間にはさまれたものである.
クレ一ンの概要
型 式:床上操作式天井クレーン
能 力:つり上げ荷重5.lt,定格荷重5t
操作方式:床上で操作し,荷の移動とともに移動する方式