クレーンの災害事例
CR88031
事  例

トラッククレーンのジブを解体中,ジブが落下してはさまれた

[原因と対策]
業  種 沿岸荷役業 機  種 トラッククレーン
被  災 死亡 1名 現  象 ジブの落下
 
あらまし 沿岸荷役の作業に使用しているトラッククレーン(つり上げ荷重35t)を車検整備に出すため,ジブを解体する作業中に災害が発生した.
当日は,クレーンを埠頭の岸壁前に移動し,荷役作業者A(被災者),B及びトラッククレーン運転士Cの3人でジブ解体作業を開始した.作業は.まず中間ジブと上部ジブの連結部分にある接続ピンを外しやすくするため,Cがクレーンを操作してジブを地面と平行になるように調節した.その後Cは,中間ジブと上部ジブを支えるためのフォークリフトを現場まで移動させるため,その場を離れた.
その間にAとBは上下左右4本ある連結ピンのうち下側2本を抜くため,小型のハンマーをピンの頭に当てがい大型ハンマ一で叩いて1本目のピンを抜いた.更にもう一本をAが中間ジブの下に,Bが上部ジブの下に互いに向きあった状態で,先ほどと同じ方法により大型ハンマーで4回ほど叩いたところほとんど抜けそうになったので,5回目を叩いたところピンが抜け飛んでジブが落下してしまった.この時,Bはとっさに避難し事無きを得たが,Aは中間ジブの鉄骨にはさまれ死亡したものである.
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