クレーンの災害事例
CR88072
事 例
抜こうとした玉掛用ワイヤロープが荷にかかり,荷が落下
業 種
土木工事業
機 種
トラッククレーン
被 災
死亡 1名
現 象
積荷等荷の落下
原 因
鋼矢板が落下した原因は次のとおりである.
引き抜こうとした玉掛用ワイヤロープの一方のアイをフックからはずし,荷台の外側に垂らしたときか,このワイヤロープをトラッククレーンのフックで引き抜こうとしたときに,垂らしたアイがトラックの荷台のロープ掛け用フックに掛かった.この状態で,さらに玉掛け用ワイヤロープの他端を引き上げたため,その上に積まれていた鋼矢板が外側に押されて落下したものと考えられる.
対 策
同種災害防止のための対策として,次のことが挙げられる.
荷を降ろした後の玉掛用ワイヤロープの引き抜きは,クレーン等の動力によらず,人力で行うこと.
荷くずれ等により荷が落下するおそれのある場所には人を近づけないこと.
玉掛け作業については法定の資格を有する者に行わせ,適正な作業の励行を図ること.