クレーンの災害事例
CR88081
事  例

玉掛けに用いた番線が切れ荷が落下

[原因と対策]
業  種 鋼船製造業 機  種 ジブクレーン
被  災 死亡 1名 現  象 つり荷の落下
 
あらまし 災害発生当日,被災者らは,船渠に入っている修理船の舷側のサンドブラスト作業を行うことになっていた.午前8時頃から準備作業を始め,コンプレッサ一,サンドホッパー,ホース等を上甲板に搬入し,午前8時30分頃準備作業を終了した.このとき,船渠上の乗船タワーから,修理船の上甲板を経て船首甲板(上甲板より10m程高くなっている)に張り渡してあった陸電送給のためのキャブタイヤケーブルが.船渠側の走行足場を走行させるのに障害となるため,被災者は,これを乗船タワーから直接船首甲板の手すりに張り替えようと,船渠上のジブクレーンを運転士に連絡して近くに移動させた.
その後,上甲板上のケーブルを,クレーンのフックから垂らしたつり具のシャックルに番線1本で縛りつけ,被災者は上甲板上から巻き上げの合図をクレーン運転士に送った.クレーンが巻き上げを開始すると,被災者はさらに船首甲板上に移り,手すりの近くからケーブルを船首側に寄せるように合図した.
ケーブルが被災者の上にさしかかったとき,ケーブルを縛っていた番線が切れ,ケーブルが落下した.被災者は,このケーブルに巻き込まれ,船首甲板から上甲板へ,さらに約10m下の渠底に墜落した.
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