クレーンの災害事例
CR88101
事  例

横引きした荷が振れ荷と機体に挟まれる

[原因と対策]
業  種 道路貨物運送業 機  種 積載形トラッククレーン
被  災 死亡 1名 現  象 つり荷、つり具が激突
 
あらまし 災害発生当日の作業は,ある工場の機械室に仮置きされた集塵機(高さ182cm,幅105cm,奥行190cm)を,車両積載型クレーン(つり上げ荷重2.9t)を用いて屋外に出し,同工場敷地内の集塵機据え付け場所まで運んで,これを所定の位置に据え付けることであった.
被災者Aと他の作業員Bは朝8時頃,会社で当日の作業内容について説明を聞き,必要な工具類を積載型クレーンの荷台に載せて9時頃現場に到着した.
集塵機は,機械室の出入口までは床に敷いた鋼管の上を転がしながら押し出したが,その高さが出入口の高さよりも高かったため,敷居部分の手前に角材を置き,敷居の上から屋外の地面上に鋼棒2本を斜めに渡すとともに,クレーンを出入口の前に設置して,集塵機上部のつり金具にクレーンのフックを掛け,集塵機を屋内側に倒して,底部(側面部)を鋼捧に載せた状態でフックを巻き上げ,屋外に引き出そうとした.
Aは車体の横の位置でクレーンを操作し,Bに集塵機を押さえさせながら巻き上げを開始したところ,集塵機が鋼棒の上を滑ってクレーン側に振れてきたため,Aはクレーンの機体と集塵機の間に挟まれ死亡した.
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