クレーンの災害事例
CR88122
事  例

つり荷に掛けたフックが外れ,荷が落下

[あらまし]
業  種 造船業 機  種 クローラクレーン
被  災 死亡 1名 現  象 つり荷の転倒による挟圧
原  因 この災害の原因として,次のことが挙げられる.
  1. 伸鉄材料が着地した後,フックがさらに下がって,ワイヤロープが緩んだこと.
  2. つり穴に掛けたフックが変形して,口の開きが大きくなっていたため,抜けやすくなっていたこと.
  3. 伸鉄材料が,フックの口の開いている方向に倒れたこと.
  4. 着地点付近に作業者がいたこと.
対  策 同種災害防止のため,次のような対策が考えられる.
  1. 当初予定していた玉掛方法は,2カ所のつり穴にシャックルを掛け,このそれぞれに玉掛用ワイヤロープを通すものであったが,このような荷が容易に外れない方法で玉掛けること.
  2. 玉掛用具は作業前に点検を行い,異常のあるものは使用しないこと.
  3. 自重落下による巻下げは,荷の降下が急激になり易いので,動力による巻下げの方法によること.
  4. 付近の作業者の退避を確認すること.特に一端を着地させてから,横に倒していくときは,荷が横滑りすることもあるので,十分な安全距離を保つ必要がある.
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