クレーンの災害事例
CR89102
事  例

巻き上げワイヤーロープ交換中に墜落

[あらまし]
業  種 一般機械器具製造業 機  種 天井クレーン
被  災 死亡 1名 現  象 機体から墜落
原  因
  1. 点検台には手すりがあったが,ワイヤロープを引張るためには身を乗り出す必要があり,墜落のおそれがあった.被災者は安全帯を着用していたが点検台上ではこれを使用していなかった.
  2. 作業を急いだためか,新しいワイヤロープの接続に古いワイヤロープ端に巻かれていた針金を使っており,本来の方法によらなかったためエコライザシーブに引掛かってしまった.
対  策 このような災害を防止するために次のような対策が考えられる.
  1. 高所で作業を行う場合は十分な墜落防止措置をとること.本件の場合,点検台に手すりはあったが,そこから身体を乗り出すような作業であれば,別途作業床を設けるとか安全帯の使用も必要と考えられる.クレーン補修等の作業は常に高所作業を伴うものであるから,作業の前にあらかじめ作業を行う位置,その時の墜落防止措置について検討し,所要の準備をしておくことが必要である.
  2. ワイヤロープ交換作業について作業標準を作成し,これを徹底させること.
  3. 日頃から作業者に安全教育を行い,不安全作業の排除を図るとともに安全意識の高揚を図ること.
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