クレーンの災害事例
CR92091
事  例

法肩が崩れ移動式クレーンが転倒

[原因と対策]
業  種 建設業 機  種 ホイールクレーン
被  災 休業3月 1名 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
 
あらまし 災害が発生した建設工事は,地上12階,地下2階のビルの建築工事で,災害発生時には移動式クレーン(ラフテレーンクレーン,つり上げ荷重45t)を用いて,10mほど掘り下げた掘削部分へ作業構台組立用の材料の荷下ろし作業を行っていた.
移動式クレーンは掘削部の手すりのすぐ横に,すべてのアウトリガーを全張出しにして,敷板(60cm×60cm)を敷いて設置されていた.
また,設置場所は元テニスコートで地盤が軟弱であったため,工事のためにさらにコンクリートを17cmほど打設してあったが,右前方アウトリガーの設置場所のすぐ前の法面は,掘削されたままの状態で地山が露出していた.
この移動式クレーンは,ジブ最大長さ41.2m,作業半径30m程度で,過負荷防止装置は有効に作動し,定格荷重の95%程度の荷をつって荷下ろしを行っていた.2回ほど荷を下ろし,3回目の荷はずし作業をしていたところ,突然,右前方アウトリガー下のコンクリートが割れ,地山が崩壊し,移動式クレーンが掘削部の内側へ倒れこんだ.そのため,下で荷はずしをしていた労働者が,倒れてきたジブにはさまれ,被災した.
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