クレーンの災害事例
CR93012
事  例

アウトリガーを出し忘れ,移動式クレーンが転倒

[あらまし]
業  種 建設業 機  種 ホイールクレーン
被  災 骨折 2月 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
原  因 本災害の原因としては,次のことが挙げられる.
  1. 移動式クレーン運転士Aが作業を急がされたために,アウトリガーを張り出さずに移動式クレーンの作業を開始したこと.
  2. 過負荷防止装置のスイッチを入れずに移動式クレーンの作業を開始したこと.
対  策 移動式クレーンの転倒災害は,年問100件を超え,死亡者数も20件前後を数えるなど移動式クレーンに係る災害の中でも大きな割合を占めている.このような災害を防止するためには,次のような対策が必要である.
  1. 荷をつらない状態であっても,移動式クレーンの作業を開始するときには,アウトリガーを必ず最大限に張り出して運転すること.
  2. 荷をつらない状態であっても,移動式クレーンの作業を開始するときには,過負荷防止装置のスイッチを必ず入れて運転すること.
この移動式クレーンは,継ぎジブを装着した状態では,アウトリガーを張り出さなければ転倒の危険性があるため使用できない.
そのため,過負荷防止装置のスイッチを入れてあれば,移動式クレーンの操作ができず,転倒を防止できたものである.
1.の事項は,先日のクレーン等安全規則の改正(平成4年8月)であらたに決められた事項であり,これを十分理解し,同種災害を防止する必要がある.
cr93012.gif
 
 
[ホーム]