クレーンの災害事例
CR93031
事  例

クローラクレーンのジブが落下

[原因と対策]
業  種 建設工事業 機  種 クローラクレーン
被  災 挫傷 1月 現  象 ジブの落下
 
あらまし 災害の発生した事業場は,港湾及び河川の土木工事の現場基地として使用されている海岸に設けられた現場事務所である.
この事務所には,2階建のプレハブ建屋(重量4t)が設置され,工事に使用する移動式クレーン(クローラクレーン,つり上げ荷重50t,ジブ長さ24m)及び建設機械等が置かれていた.
災害発生当日に,作業員A,Bは,4日前から点検,整備を行っている移動式クレーンの整備とその移動式クレーンを用いて傾いたプレハブ建屋を直す作業を作業所長から命じられた.
作業員A,Bは,プレハブ建屋を移動式クレーンでつり上げて水平に設置するため,前日塗装を終え,プレハブ建屋の横に置かれていたクローラクレーンをAが運転し,Bが玉掛け,合図を行うこととして作業を開始した.
Aは,ジブを約40度(作業半径16m,定格荷重6t)に起こし,プレハブ建屋の上まで旋回させ,Bがプレハブ建屋の土台に玉掛けをして,巻上げ始めたところ,突然,ガントリーのテンションメンバーが抜け,ジブが落下し,合図をしていたBに接触した.
このクローラクレーンは,前日のペンキ塗り作業の際にテンションメンバーのピンが抜かれ,ローガントリーの状態のままピンも挿さずに放置されていた.
 
 
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