クレーンの災害事例
CR93071
事  例

マシンハッチから墜落

[原因と対策]
業  種 設備工事業 機  種 テルハ
被  災 死亡 1名 現  象 作業床等から墜落
 
あらまし 本災害は,マシンハッチの鉄製の蓋(1.25m×1.58m,重量100kg)をテルハ(つり上げ荷重1t)によりつり上げて開ける作業をしていたところ,つり上げた蓋の上に乗った作業者が開口部から約16m下の床に墜落し,即死したものである.
災害が発生した場所は,製紙工場のボイラー室屋上(高さ53.2m)に設置された資材搬入用のマシンハッチで,配管変更工事に使用した丸太足場材を降ろすために,マシンハッチの鉄製の蓋をテルハで開ける作業中に発生した.
災害発生当日の午前中,作業員A,Bの2名は,丸太足場を解体し,短い丸太材をボイラー室に設置してあるエレベーターを使用して地上に降ろした.
その後,エレベーターで降ろせなかった長い丸太材をテルハで降ろすために,ボイラー室屋上にあるテルハの下のマシンハッチを開くこととした.
まず,マシンハッチに3枚敷き並べられた蓋のうち,中央部の蓋を固定していたボルトを外して,Aがテルハを操作し,Bが蓋の中央にある金具にフックを掛けた.
AはBが隣の蓋の上に退避したのを見て,蓋を5cmほど巻き上げ,Bが退避している蓋の方向に移動させようとした.Bはそれを避けるため反対方向に行こうとして,思わずつり上げられた蓋の上に乗ったため,その蓋が傾いてマシンハッチの隙間から16m下の床に墜落した.
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