クレーンの災害事例
CR93091
事  例

風にあおられクレーンのジブが後方に転倒

[原因と対策]
業  種 建設工事業 機  種 ジブクレーン
被  災 負傷者なし 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
 
あらまし この災害は,8階建てのビル新築工事(建物高さ30m)現場において,屋上に据え付けてあった荷上げ用の低床ジブクレーン(つり上げ荷重3.17t,ジブ長さ24m)のジブが,日曜日に強風であおられ,後方に転倒したものである.
災害発生前日の土曜日,クレーン運転中にジブを起こしすぎたため,起伏角度制限装置が作動し,クレーンが停止したままとなってしまった.
その修理方法が不明であったため,設備担当者が来るまで最大起伏角度(82゜)のままで休止することとした.
しかし,その当日は設備担当者が来なかったので,クレーンが風で旋回してジブの先端が隣接敷地に入らないように,南側に向け旋回ブレーキを掛けた状態で,ジブを固定することもなく,月曜日まで休止しておくこととした.
災害が発生した日曜日は,休日であったため現場には誰もおらず,南から強い風が吹いていた.
そのため,南側に向け固定してあったクレーンのジブが,正面からの強い南風を受け,後方に転倒し,クレーンのAフレームに当たってジブが折れるとともに,そのまま後方に倒れ,建物北端のパラペット及び周辺の足場を壊したものである.
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