クレーンの災害事例
CR94082
事  例

強風で桟橋の橋桁クレーンが逸走

[あらまし]
業  種 製造業 機  種 橋形クレーン
被  災 物損のみ 現  象 その他
原  因 本災害の原因としては,次のことが挙げられる.
  1. 逸走を防止するために講じたレールクランプ,輪止め,走行ブレーキの能力が,当日の風に対応できなかったこと.
    クレーン本体にも走行ブレーキがついていたが,レールクランプは曲がり,東側前脚と後脚の輪止めはそのままの状態で滑っていた.
  2. 天候の変化,風速の増大への対応が遅れたこと.
  3. 当該クレーンのレールアンカーの設置された位置に船舶が当日接岸するため,当該クレーンをレールアンカーで固定しておくことができなかったこと.
    船舶の接岸が予定されていたため,レールアンカーの設置された位置にクレーンを移動させることを躊躇しているうちに,風が強まり,風速の増大への対応が遅れたため,移動させることができなくなったものである.
対  策 このような災害を防止するためには,次のような対策が必要である.
  1. 30mを超える風がふくおそれのあるときは,クレーン構造規格に定められた逸走防止装置(レールアンカー)を作用させること.
  2. 天気予報等天候の変化に十分注意を払い,事前に対応を図ること.
  3. 船舶の接岸等作業の障害が予想される場合にあっては,あらかじめ,予備の逸走防止装置の設置等の代わりの措置を検討しておくこと.
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