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あらまし |
災害が発生した事業場は,自動車部品及びバルブ等の鋳造部品を製造する事業場で,この災害は,仕上出荷場での出荷準備作業中に発生した.
災害の発生した天井クレーンは,つり上げ荷重2t,スパン11mの床上操作式の懸垂型ホイスト式天井クレーンで,サドルも懸垂型のものであった.
この作業は,工場専用の鉄製バスケットに入った仕上げの終わった製品を発送先別に仕分けする作業で,鉄製バスケットの移動に,天井クレーンを使用していた.
災害発生当日の午後,作業員Aは,仕上出荷場入口付近に置かれていた製品の入った鉄製バスケツト(バルブ部品139個入り,合計重量1.5t)を移動するため,フック付き2本づりチェーンスリングで玉掛けし,15cm程つり上げた.
その瞬間,大音響とともに天井クレーンのガーダの西側が,高さ5mの西側走行レールから外れ,落下した.
このとき,西側サドルがガーダから外ればらばらになって落下し,仕上出荷場入口西端で製品の仕上げのために溶接作業をしていた作業員Bの背中に当たり,被災したものである.
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