クレーンガーダが落下

1. 天井クレーンのサドル内の走行車輸が摩耗していたことから，サドルが走行レールから外れ，つり下げられていたクレーンガーダが落下したこと．
2. 約１年前に実施した年次の定期自主検査において，走行車輪の磨耗が指摘されていたにもかかわらず，補修していなかったこと．
3. 前回の年次の定期自主検査以降，月例の定期自主検査及び作業開始前の点検を実施していなかったこと．
4. 運転資格の無い者にクレーンを運転させたこと．
   クレーンの構造，点検等についての知識もなく，クレーンの異常を発見することができなかったものである．

1. 定期自主検査等において，異常を認めたときは，直ちに補修すること．
   走行車輸の磨耗状況については，定期的に点検し，サドルメーカー等が示す基準以上に摩耗が進行しているものについては，早急に交換すること．
   なお，労働省から「天井クレーンの定期自主検査指針」が示されているので，定期自主検査の実施の際に補修の必要性を判断する参考としていただきたい．
2. 年次並びに月例の定期自主検査及び作業開始前の点検を確実に実施すること．
3. ５ｔ末満のクレーンの運転の業務に労働者を就かせるときは，クレーンの運転の業務に係る特別教育を行うこと．