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あらまし |
この災害は,型枠用資材をビルの新築工事現場へ車両積載形トラッククレーン(つり上げ荷重2.9t)を用いて,搬入する作業中に発生したものである.
災害発生当日,A建設の作業員Bは,型枠用資材を会社の資材置き場から,新築工事現場の地下1階床に車両積載形トラッククレーンで,3回搬入する予定であった.
1回目の資材搬入は,無事終了し,午前11時頃から,2度目の荷降し作業を開始した.作業員Bは,型枠用資材を積んだ車両積載形トラッククレーンを土留めわきに敷設された鉄板上に止め,土留め側のアウトリガーを全張り出しとして,鉄板の端に設置した.
作業員Bは,車両積載形トラッククレーンの荷台上に積まれたワイヤロープで束ねた約ltの型枠用資材とバラ物の型枠用資材(合計約3t)を玉掛けした後,クレーンの土留め側で運転操作し,荷を一旦つり上げ,地下1階床に降ろすために旋回させ,巻下げていたところ,アウトリガーが鉄板から外れ,クレーンが傾いた.
慌てた作業員Bは,急いでジブを起こそうとしたが,誤ってジブを倒してしまったため,クレーンはますます不安定となり,ついに転倒し,作業員Bが転落防止用の手すりとクレーの車体の間に挟まれ被災した.
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