クレーンの災害事例
CR95121
事  例

移動中のクローラクレーンが後方に転倒

[原因と対策]
業  種 建設業 機  種 クローラクレーン
被  災 なし 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
 
あらまし この災害は,橋梁建設工事現場で使用していたクローラクレーン(つり上げ荷重100t)が,移動中に後方に転倒したものである.
災害発生当日は,朝からクローラクレーンにより鉄筋組立中の橋脚上に鉄筋をつり込む作業を行なって11時頃に終了し,その後は,午後から鉄筋加工場へ鉄筋を運搬する作業のためクローラクレーンを鉄筋置き場と鉄筋加工場の中間に移動することとなった.
鉄筋置き場と鉄筋加工場は,橋脚の周辺より約2m高くなっており,登り勾配約9度の作業道路でつながっていた.
午前中の作業終了時のクローラクレーンは,ジブ長さ52m,ジブの傾斜角70度の状態で,ジブを前方に向け,低速で平坦な場所を約20m走行して,傾斜部にさしかかったところ,ジブが後方に傾き始めると共に,ゆっくりと機体前方が浮き上がり,後方に倒れ始めた.
危険を感じた移動式クレーン運転士は,クローラクレーンの運転室から飛び降り無事であったが,ジブが後方の地面まで転倒し,ジブ全体が湾曲し,クローラクレーンは使用不能となった.
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