クレーンの災害事例
CR96091
事  例

コンクリートブロックに挟まれる

[原因と対策]
業  種 建設業 機  種 ホイールクレーン
被  災 死亡 1名 現  象 つり荷、つり具が激突
 
あらまし 消波ブロックの製作工事現場において,完成したブロック(重量4t)を整理し,置き直す作業を行っていたときに,移動式クレーン(ラフテレーンクレーン,つり上げ荷重35t)でつり上げたブロックが大きく振れたため,玉掛け作業者が,つり上げられたブロックとその横に置かれていたブロックの間に挟まれた.
工事は,型枠を組み立ててコンクリートを打設し,3日間養生した後に完成したブロックを所定の位置に並べるもので,400個のブロックを製作するものであった.
この作業は,移動式クレーンの運転士の他6名の作業員で行われていたが,災害発生当日は,全てのブロックの製作がすべて終了し,ブロックの移動作業が一部残っているだけであったため,移動式クレーン運転士の他2名で作業を行なった.
災害発生当日のブロックの移動作業は,型枠を外したまま仮置きされていた最後の20個のブロックを整理して置き直すもので,作業員A,Bの2名がブロックに2本のワイヤロープを用いて玉掛けし,作業員Aの合図で,移動式クレーン運転士Cが移動式クレーンを操作して行われていた.作業を開始して1時間程で7個のブロックの移動を終了し,8個目のブロックの玉掛けを行い,作業員Aの合図でブロックをつり上げたところ,ジブの先端がブロックの重心の上に来ていなかったため,つり上げたブロックがAの方向に大きく振れ,すぐ後ろに置かれていた移動前のブロックとの間にAが挟まれて被災した.
 
 
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