クレーンの災害事例
CR97072
事  例

荷が落下して作業者に当たる

[あらまし]
業  種 建設業 機  種 トラッククレーン
被  災 死亡 1名 休業 1名 現  象 つり荷の落下
原  因
  1. 単管44本を,玉掛け用ワイヤロープを用いて100本用のパイプハンガーに入れ目通しづりによりつり上げたが,パイプハンガーにからめて玉掛けしたため,ワイヤロープの絞りが効かなかったこと.
    また,パイプハンガーに単管が一杯の状態になっていなかったにもかかわらず,その単管が結束されていなかったため抜け落ちたこと.
  2. トラッククレーンで結束されていない複数の荷をつり上げる作業を行う場合には,荷の下に労働者の立入禁止をする等の措置を講ずべきであったにもかかわらず,荷の下で作業を行わせたこと.
  3. 2点づりで荷をつり上げたが,重心から等間隔につっていなかったため,つり荷が傾いたこと.
対  策
  1. 移動式クレーンを用いて荷の運搬作業を行う場合には,荷の下への立入禁止の措置を講ずるとともに,関係労働者に対し周知を図ること.
  2. 複数の長尺物の荷をつり上げる場合には専用のつり具を用いるか,結束する等により荷の落下防止措置を講ずること.
  3. 荷をつり上げる場合には,地切り直後にいったん停止し,ワイヤロープの張りは均等か,フックの中心に正しく掛っているか等の点検を確実に行うこと.
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