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原 因 |
- 荷かけを行うとき,玉掛け用ワイヤロープがH形鋼のかどばった箇所に当たっていたにもかかわらず,その部分に当て物を使用していなかったため,ワイヤロープがH形鋼の角で擦られて切断したこと.
- 荷を着床させるとき,十分安定した状態になっていなかったにもかかわらず荷の倒れる方向に労働者が近づいていたこと.
- 玉掛け作業に使用したワイヤロープの切断荷重は7.84tであったが,つり荷を荷かけした状では,つり角度が106度となっていたことから,1本のワイヤロープには3tの荷重が作用ており,安全係数は2.6であったこと.つり角度が大きくなると,ワイヤロープにかかる張力は大きくなるので,より太いワイヤロープを使用するか又は掛け数を多くすべきであったにもかかわらず.その対策を講ずることなく作業したこと.
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対 策 |
- H形綱等のかどばった荷をつる場合には,ワイヤロープの切断等を防止するため,かどに当てもの等を用いること.
- 荷を着床させるに際しては,荷崩れ,もしくは転倒等による災害を防止するため,つり荷が安定した状態になるまでは作業者を荷に近づけさせないこと.
- ワイヤロープを使用して荷をつる場合には,つり角度が60度以下になるような長さのものを使用するとともに,安全荷重を遵守すること.
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