クレーンの災害事例
CR99051
事  例

積載形トラッククレーンが転倒

[原因と対策]
業  種 建設業 機  種 積載形トラッククレーン
被  災 負傷 1名 現  象 機体、構造部分が折損、倒壊、転倒
 
あらまし 本災害は,積載形トラッククレーン(つり上げ荷重2/5t)を用いて足場材をつり上げ旋回させていたところ,アウトリガーの張り出しが不足していたことと強風のためにクレーンが転倒したものである.
災害のあった建築現場では,工事がほぼ終わり解体された足場材が残されたままの状態となっていたため,これらの足場材を被災者と同僚の2名で片づけることとなった.
災害発生当日は,被災者が積載形トラッククレーンを運転し,同僚が助手席に同乗して現場に赴き,その足場材をクレーンの荷台に積み込む作業を開始した.この時,アウトリガーを助手席側は最大限に張り出していたものの運転席側は地形の関係から全く張り出していなかった.
被災者は運転台横の所定の位置でクレーンの運転操作を行い,同僚が玉掛け作業を行って,先ず,クレーン側方に置いてある足場材を積み込み,次に,ブームを最長まで伸ばすとともに約35度まで倒して,前方にある足場材をつり上げ,運転室側へ約90度旋回させようとしたところ突然クレーンが転倒し,運転席側で操作していた被災者は避けきれずにブームと現場に設けられていた柵との間に腕を挟まれた.
なお,このとき平均風速12m毎秒の風が吹いていた.また,被災者は小型移動式クレーンの運転技能講習を受講していなかった.
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