状 況 |
トラックで運ばれてきた鋼管(直径25mm,長さ5.5m)15本を建築中の建屋(40階,高さ110m)の屋上に搬送するため,屋上に設置されたクライミングクレーンを運転して巻き上げ操作を行ったが,地上約120mの高さで旋回しようと一旦停止したところ,つり荷である鋼管の約半数が玉掛けワイヤロープから抜けて地上に落下した.地上の作業者は全員退避していたため,災害までには繋がらなかったが「ヒヤリ」とした.
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原 因 |
- 玉掛けワイヤロープの直径がつり荷に対して大き過ぎていたため,つり荷を十分に絞りきれていなかったこと.
- 鋼管が結束されておらず,かつ,アダ巻きをしていなかったこと.
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対 策 |
つり荷に適合した玉掛けワイヤロープを選択し,適切な掛け方を遵守するように再教育を行った.
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類似ヒヤリ |
- 搬送中の山形鋼が玉掛けワイヤロープから抜けて,地上に落下した.
- 数本の鋼管を纏めて巻き上げるために,一旦,地切りをしたところ玉掛けワイヤロープが滑ってつり荷が傾いた.
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教 訓 |
「過ぎたるは及ばざるが如し」,玉掛けワイヤロープが太ければ安全であるとは言えません.
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