ヒヤリハット事例
H95208
事  例

ブレーキライニングが焼損

業  種 鉄鋼業 機  種 天井クレーン 現  象 整備点検不良
状  況 製鋼工場において溶鋼搬送用取鍋(空鍋)を吊り上げ中,レードルクレーンの主巻ブレーキ付近から煙が出ているのをランウェイ歩道を通行中に発見した.直ちに運転士に連絡して運転を中止させたため,ブレーキライニングの焼損にはいたらなかった.
ブレーキ調整後に作動テストを繰り返したが不具合は再現しなかったので原因を見つけることはできなかった.運転再開後,1時間位経過した時にブレーキの異常が再発してライニングが完全に焼損した.直後に溶鋼の入った取鍋の搬送作業が迫っていたが運転を中止した.
もしも,溶鋼吊り上げ作業中にこの事故が発生していたとしたら,制動不能になって大事故に繋がったにではないかと思うとヒヤリとした.
原  因 電磁石の隙間に固まった粉塵が付着していたため,運転中にブレーキが閉じた.
対  策 固まった粉塵を除去するための道具を製作し,定期的に清掃するようにした.
 
 
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