状 況 |
床上操作式天井クレーン(つり上げ荷重10t,床上操作方式)の横行がスムーズに動かないとの連絡を現場から受けたため,ガーダー上にのぼり各部の状態を点検したところ,始業点検時にクラブトロリに給油したグリースが横行レールに付着しスリップしていることがわかった.そのためグリースをウエスで拭き取った後,制御盤の電源スイッチを投入し試運転を開始した.先ず,床上で操作している運転者に微動操作によりクラブを横行するようガーダー上から指示したが,運転者は勘違いをして連続操作をしてしまったため,クラブが開いたままになっていた制御盤の扉に接触し,その横にいた保全員に扉が当たった.
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原 因 |
- 制御盤扉が開いたままの状態であったのに試運転を始めた.
- 工場内の騒音が大きく運転者への指示が明確に伝わらなかった.
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対 策 |
- 干渉物の有無を確認し,作業員を退避させてから試運転を開始する.
- 連絡合図の誤認防止のためにトランシーバーを使用する.
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教 訓 |
試運転開始前には作業者を退避させることを徹底しよう.
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