状 況 |
ヒヤリハット体験者は,岸壁に設置された走行式高脚ジブクレーン(つり上げ荷重30t)を使用して資材の運搬作業を行っていたが,当該ジブクレーンの後方付近ではトラッククレーン(つり上げ荷重25t,5段ジブ)により船体構造部分の組立作業が行われていた.
トラッククレーンの運転士は作業場所が高脚ジブクレーンの作業半径外にあり,特に問題はないと判断し作業をしていたが,組立鋼材をつり上げてジブを旋回させようとしたところ,急に高脚ジブクレーンが後方に移動してきたため当該ジブの先端がジブクレーンの機械室に接触した.幸い接触が軽かったため大事故にはいたらなかった.
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原 因 |
トラッククレーンの運転士が高脚ジブクレーンの運転士と連絡,打ち合わせをすることなく,当該ジブクレーンの作業範囲に近接した場所で鋼材の組立作業を行っていたこと.さらに,当該ジブクレーンは固定されているものと誤認し,作業半径のことのみに気を取られていたこと.
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対 策 |
作業前日にクレーンごとの作業予定表(作業時刻,作業場所,作業方法,運転士名等)を作成し,各クレーン作業関係者に配布して安全作業の周知徹底を図ることとした.
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