通 達
労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律等(機械の労働災害防止等関係)の施行について
都道府県労働局長殿 基発0331第11号
厚生労働省労働基準局長 令和8年3月31日
労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律等(機械の労働災害防止等関係)の施行について
 
 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号。以下「改正法」という。)については、令和7年5月14日に公布され、令和8年4月1日から改正法の一部が施行されることに伴い、労働安全衛生法施行令及び労働安全衛生法関係手数料令の一部を改正する政令(令和7年政令第361号。以下「整備政令」という。)が令和7年10月31日に、労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令(令和8年厚生労働省令第3号。以下「整備省令」という。)が令和8年1月20日にそれぞれ公布され、労働安全衛生法第四十七条第三項に規定する厚生労働大臣の定める設計審査の方法(令和8年厚生労働省告示第158号。以下「設計審査告示」という。)等が令和8年3月18日以降にそれぞれ告示され、いずれも令和8年4月1日に施行又は適用されることとなっている。
 ついては、整備政令、整備省令、設計審査告示等のうち、機械の労働災害防止等に関係する部分について、関係者への周知徹底を図るとともに、下記の事項に留意して、その運用に遺漏のないようにされたい。
 
 
第1 改正の要点
Ⅰ 整備政令関係
1 技能講習の対象となる車両系機械の対象(労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号。以下「令」という。)第24条関係)
改正法による改正後の労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)別表第20の備考に規定する車両系建設機械その他の政令で定める車両系機械として、車両系建設機械(整地・運搬・積込み用、掘削用、解体用及び基礎工事用のものに限る。)と定めたこと。
2 設計審査を受けた場合の製造許可手数料の設定(労働安全衛生法関係手数料令(昭和47年政令第345号)第1条第1号関係)
 法第37条第3項の規定に基づき、登録設計審査等機関が特定機械等の設計審査を実施した場合の製造許可に係る都道府県労働局長への申請手数料を、四万四千円としたこと。
Ⅱ 整備省令関係
1 特定機械等の製造許可申請時の書類の追加(ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号。以下「ボ則」という。)第3条、第49条、クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号。以下「ク則」という。)第3条、第53条、第94条、第138条、第172条、ゴンドラ安全規則(昭和47年労働省令第35号。以下「ゴ則」という。)第2条関係)
法第37条第3項の規定に基づき、特定機械等を製造しようとする者が都道府県労働局長に製造許可を申請する際、登録設計審査等機関が行った設計審査の結果を記載した書類等を添付するものとしたこと。
2 特定機械等の設計審査の新設(ボ則第3条の2 、第49条の2、ク則第3条の2、第53条の2、第94条の2、第138条の2、第172条の2、ゴ則第2条の2関係)
法第37条第3項の規定に基づき、設計審査を受けようとする者が登録設計審査等機関に設計審査を申請する際の手続きを定めたこと。
3 登録設計審査等機関が行う特定機械等の製造時等検査(ボ則第5条、第7条、第12条、第51条、第53条、第57条、ク則第55条、第57条、ゴ則第4条、第6条関係)
法第38条第1項の規定に基づき、特定機械等を製造等する者は、原則として、当該機械等の設計審査を行った登録設計審査等機関が行う製造時等検査を受けなければならないとしたこと。
4 特定機械等の検査証の再交付手続き(ボ則第15条、第60条、ク則第59条、ゴ則第8条関係)
法第39条第1項の規定に基づく登録設計審査等機関が交付した検査証について、これを紛失等した場合の再交付手続きを定めたこと。
5 登録設計審査等機関の登録に係る地域の区分(労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令(昭和47年労働省令第44号。以下「登録省令」という。)第1条の2 の45関係)
法第46条第1項の規定に基づき、登録省令を改正し、登録設計審査等機関の登録を行う際の地域の区分を、北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国四国、九州、本邦の全ての地域及び本邦以外の地域としたこと。
6 登録設計審査等機関の登録等の手続き(登録省令第1条の3等関係)法第46条第1項の規定に基づき、登録設計審査等機関の登録に必要な手続きを定めたこと。
7 登録機関の登録事項変更の提出(登録省令第1 条の2の2の5等関係)
法第47条の2の規定により登録設計審査等機関が登録事項を変更した際、変更の日から二週間以内に厚生労働大臣に届け出るとされたことを踏まえ、登録衛生工学衛生管理者講習機関等が登録事項を変更する場合、変更の日から二週間以内に届け出るとしたこと。
Ⅲ 設計審査告示等関係
  法第47条第3項の規定により、登録設計審査等機関が厚生労働大臣の定める方法に従って設計審査を行わなければならないこと等とされたことを踏まえ、次に掲げる大臣告示により、登録設計審査等機関等が実施する設計審査、製造時等検査、性能検査、個別検定、型式検定の項目、方法及び判定基準を定めたこと。
  • 設計審査告示
  • 労働安全衛生法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める製造時等検査の方法(令和8年厚生労働省告示第121号。以下「製造時等検査告示」という。)
  • 労働安全衛生法第五十三条の三において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める性能検査の方法(令和8年厚生労働省告示第93号)
  • 労働安全衛生法第五十四条において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める個別検定の方法(令和8年厚生労働省告示第122号)
  • 労働安全衛生法第五十四条の二において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める型式検定の方法(令和8年厚生労働省告示第107号)
Ⅳ 施行日、適用日
  整備政令及び整備省令は令和8年4月1日から施行すること。設計審査告示等は令和8年4月1日から適用すること。
第2 細部事項
Ⅰ 整備政令関係(令第24条関係)
  令第24条で規定する車両系機械は、従前からその運転の業務が技能講習の対象であった車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)、車両系建設機械(解体用)及び車両系建設機械(基礎工事用)を改めて定めた趣旨であること。このため、改正法の施行前に交付されたこれらの技能講習に係る技能講習修了証及び改正法の施行前にこれらの区分の登録教習機関としてなされた登録は、改正法の施行後も引き続き有効であること。
Ⅱ 整備省令関係
1 ボ則、ク則、ゴ則関係
(1)製造許可の申請書類(ボ則第3条、第49条、ク則第3条、第53条、第94条、第138条、第172条、ゴ則第2条関係)
ボ則第3条第2項第1号の「設計審査の結果を記載した書類」とは、同項の地域の区分に登録がある登録設計審査等機関が交付したボ則第3条の2第2項に規定するボイラー設計審査結果証明書及びその添付書類であること。また、ボ則第3条第2項第3号の「設計審査に必要な事項を記載した書面」には、当該申請に係る特定機械等の強度計算書、ボイラー構造規格(平成15年厚生労働省令第197号)への適合状況を示す書類、ボイラー構造規格第86条の規定により適用の特例が認められたことを証する書面が含まれること。これらはボイラー以外の特定機械等の製造許可において同様であること。
(2)設計審査の申請(ボ則第3条の2、第49条の2 、ク則第3条の2、第53条の2、第94条の2 、第138条の2、第172条の2、ゴ則第2条の2関係)
ボ則第3条の2第1項の「設計審査に必要な事項を記載した書面」には、当該申請に係る特定機械等の強度計算書、ボイラー構造規格への適合状況を示す書類、ボイラー構造規格第86条の規定により適用の特例が認められたことを証する書面が含まれること。このため、設計審査の申請に係るボイラーに同条の規定を適用させる必要がある場合、あらかじめ適用の特例の申請を行う必要があること。これはボイラー以外の特定機械等の設計審査において同様であること。
(3)製造時等検査の申請(ボ則第5条、第7条、第12条、第51条、第53条、第57条、ク則第55条、第57条、ゴ則第4条、第6条関係)
ボ則第5条第1項及び第7条第1項の検査の申請は、設計審査を行った登録設計審査等機関が対象機械等を製造する事業場の所在地を含む地域の区分に現に登録されている場合、当該機関に対して行うこと。
また、各条ただし書の「検査を受けることができないとき」には、設計審査を行った登録設計審査等機関が当該地域の区分に現に登録されておらず、当該機関以外の機関が当該地域の区分に現に登録されている場合が含まれ、この場合、申請は、現に登録されている登録設計審査等機関に対して行うこと。
さらに、ボ則第12条の検査の申請は、検査受検地の地域の区分に現に登録がある登録設計審査等機関に対して行うこと。
これらの検査は、登録設計審査等機関が製造時等検査告示に定める方法で行うことが義務付けられているため、申請に当たっては、当該機関と協議の上、申請されたボイラーが同告示に適合していることを明らかにするために必要となる書類等を添付する必要があること。これらはボイラー以外の特定機械等の製造時等検査において同様であること。
(4)移動式ボイラーの検査証の再交付申請(ボ則第15条、第60条、ク則第59条、ゴ則第8条関係)
移動式ボイラーの検査証を滅失又は損傷したときは、当該検査証を交付した者が登録設計審査等機関(同機関が業務を廃止した、登録を取消された又は登録が失効した場合を除く 。) だ っ た 場 合 は ボ 則 第 1 5 条 第 2項に基づき当該機関に、それ以外の場合は同条第4項に基づき所轄労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に、それぞれ検査証の再交付を申請すること。これはボイラー以外の移動式の特定機械等の検査証において同様であること。
2 登録省令関係
(1)登録設計審査等機関の登録(登録省令第1条の3関係)
本条の申請は、法第46条第1項各号に掲げる機械等の区分(ボイラー又は第一種圧力容器、移動式クレーン、ゴンドラ、クレーン又はデリック、エレベーター又は建設用リフト)及び登録省令第1条の2の45各号に掲げる地域の区分(北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国四国、九州、本邦の全ての地域、本邦以外の地域)ごとに行うものであること。このうち本邦の全ての地域を区分として登録する場合、登録省令第1条の2の45第8号に規定する「本邦の全ての地域」の区分のみについて登録を申請すれば足りるものであること。
また、登録省令第1条の3柱書の「申請をしようとする者」は、法人又は個人であること。
さらに、同条第4号ロの事項を記載した書面には、審査員及び審査長の最終学歴、実務経験及び必要な研修の履歴を記載したものが含まれること。その他、審査員の要件等については、平成16年3月19日付け基発第0319009号に定めるところによること。
(2)登録設計審査等機関の業務規程(登録省令第1条の6関係)
本条第2項第5号の「設計審査の結果を記載した書類の交付に関する事項」には、設計審査結果証明書を紛失した場合の再交付に関する事項が含まれること。
(3)登録設計審査等機関の帳簿(登録省令第1条の9関係)
本条は、登録設計審査等機関が交付した検査証について、これを滅失又は損傷した場合の再交付に必要であるため、移動式の特定機械等の製造時等検査に関する事項を記載した帳簿を、登録の廃止まで保存することを義務付けたものであること。
本条第7号の「その他設計審査等に関し必要な事項」には、例えば「移動式クレーンに係る製造検査の簡素化について」(平成9年12月19日付け基発第763号)により所轄都道府県労働局長の認定を受けて検査を行った事実の記載が含まれること。
(4)登録機関の登録事項変更届(登録省令第1条の2の2の5等)
登録省令第1条の2の2の5等の登録事項変更届の提出には、厚生労働省又は都道府県労働局での変更事項の確認に際して必要となる、変更事項を証する書面や変更した代表者等が各欠格事由に該当しないことを証する書面を併せて提出する必要があること。
Ⅲ 関連告示関係
 設計審査告示等は、各登録機関が検査又は検定を行うに当たって実施すべき方法等について、改正法による改正前の労働安全衛生法においては「構造規格に適合する方法」と規定され通達で定められていたものを、大臣告示に規定し直した趣旨であること。審査、検査又は検定の実施に当たっては、関連告示のほか、別紙1から別紙5までに留意すること。
第3 通達改正等
Ⅰ 関係通達の改正
  以下の通達について、別紙6のとおり改正する。その他、従前の通達における「登録製造時等検査機関」は、「登録設計審査等機関」と読み替える。
  • 平成16年3月19日付け基発第0319009号
  • 平成28年9月30日付け基発0930第34号
  • 平成29年3月10日付け基発0310第2号
  • 平成29年6月22日付け基発0622第1号
  • 令和7年12月26日付け基発1226第2号
Ⅱ 関係通達の廃止
  以下の通達を廃止する。
  • 平成17年4月1日付け基発第0401035号
  • 令和5年3月31日付け基発0331第48号
関連告示、別紙1から別紙5は厚生労働省ホームぺージhttps://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001685788.pdfでご確認ください。

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